最高裁判所第三小法廷 昭和37(あ)1318 決定
主 文
本件各上告を棄却する。
当審における訴訟費用は被告人Aの負担とする。
理 由
被告人B、同Cの弁護人石山豊太郎の上告趣意第一は、事実誤認の主張であり、
同第二は、量刑不当の主張であつて、いずれも適法な上告理由に当らない。
被告人Aの弁護人竹内澄夫の上告趣意一は、判例違反を主張するけれども、所論
引用の判例は、裁判所には自ら進んで検察官に対し訴因変更手続を促しまたはこれ
を命ずべき責務はない旨を説示したものであるところ、本件記録に徴するに、原判
決は、被告人が被害者を畏怖せしめて金員を喝取したとの本件起訴事実に対し、日
時、場所、手段方法等の点においてほぼ内容を同じくする犯罪事実をいわゆる困惑
恐喝として認定したに止まるものであつて、所論のように訴因変更手続を経なけれ
ば右認定をなし得ないものとは解せられないから、右判例は本件に適切でなく、所
論判例違反の主張は、その前提を欠くものであつて、上告適法の理由とならない。
同二は、事実誤認の主張であつて、適法な上告理由に当らない。
また、各被告人につき記録を調べても刑訴法四一一条を適用すべきものとは認め
られない。
よつて同四一四条、三八六条一項三号(なお、被告人Aにつき同一八一条一項本
文)により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。
昭和三九年六月三〇日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 田 中 二 郎
裁判官 石 坂 修 一
裁判官 横 田 正 俊
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裁判官 柏 原 語 六
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